≪わたしとの約束≫無理をしない、強がらない。

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わたしとの約束とは

「わたしとの約束」は、日々の暮らしの中で見つけた“小さな決意”を綴る手紙です。
人にやさしくしようとするように、自分にもやさしくできたら——。
そんな想いを込めて、お届けします。

おはなし人
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山口 健一さん(67歳)

元営業職。退職後は妻と二人で穏やかな日々を過ごしている。
若い頃から「頼られること」に誇りを持ってきたが、
最近は“無理をしない自分”を少しずつ受け入れるようになっている。

強がる癖が抜けない

昔から「男は弱音を吐くな」と言われて育った。
仕事でどんなにきつくても、家族の前では笑っていた。
「大丈夫だよ」が口ぐせだったが、
本当は心の中で何度も“助けて”と言っていた気がする。
退職して少し時間ができた今、
ようやくその声に耳を傾けられるようになった。

支えること、支えられること

妻が体調を崩したとき、初めて家事を一人でこなした。
慣れない炊事に戸惑いながら、
「ありがとう」と言ってくれた妻の笑顔に、胸が詰まった。
ずっと“支える側”だと思っていたけれど、本当は“支えられて”生きてきたのだと気づいた。
強さって、我慢ではなく、
「頼る勇気」を持つことなのかもしれない。

わたしとの約束

これからは、無理をしない。
頑張れない日も、自分を情けないと思わない。
心が疲れたら、深呼吸をして、
「今日は休もう」と素直に言う。
——これが、わたしとの約束。

読者のみなさんへ

誰かを守ろうとするあなたへ。
強くいようとするその姿も立派ですが、
ときには肩の力を抜いて、自分を守る時間も必要です。
やさしさは、弱さの中にもちゃんとあります。

ココレス編集部からのひとこと

誰かに頼ることは、恥ではなく信頼のかたち。
支える人が、支えられる瞬間を持てたとき、
きっと心はもう少し穏やかになりますね。

※本記事はプライバシー保護の観点から、登場する名前や人物設定はすべて架空のものです。ただし、綴られた生活の核心は実際の体験や声に基づいています。