ひき肉に込められた物語。ハンバーグの歴史をたどってみよう

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hamburger steak

お箸を入れると肉汁がじゅわっとあふれるハンバーグ。子どもから大人まで愛される洋食の定番ですが、この料理、もともとは外国からやってきたものだということをご存知ですか?
今回は、そんなハンバーグの歴史をたどりながら、日本で“ごちそう”になった理由をご紹介します。

  • ハンバーグの起源はドイツの港町・ハンブルク
  • アメリカでハンバーガーに進化、日本へ伝わったのは明治時代
  • 昭和期に家庭料理として定着、「和の工夫」で人気に
目次

ハンバーグのルーツはドイツにあり?

hamburger steak

ハンバーグという名前は、ドイツの都市「ハンブルク」に由来します。19世紀ごろ、港町ハンブルクでは、牛肉のひき肉をこねて焼いた「フリカデレ」と呼ばれる料理が親しまれていました。これがアメリカに渡り「ハンブルグ・ステーキ」として定着し、のちに日本にも影響を与えることになります。

つまりハンバーグは、ハンブルク→アメリカ→日本と、海を越えて旅してきた「肉の洋食」なのです。

アメリカで進化、日本に伝わる

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アメリカでは、ハンブルグ・ステーキがパンに挟まれてハンバーガーに進化します。ただし“パンではさまない”形も残り、グレイビーソースなどで味付けされたハンバーグとして定着しました。

一方、日本では明治時代に「ハンバーグステーキ」として伝わります。とはいえ、当初は高級料理であり、一般家庭にはなじみがありませんでした。しかし昭和30~40年代、学校給食やレトルト食品を通じて、家庭料理として一気に広まりました。

なぜ日本でこれほど愛されたのか

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ハンバーグが日本人に広く愛された理由はいくつかあります。
まず、ご飯と相性が良く、しょうゆや和風ソースで味付けしやすかったこと。次に、子どもでも食べやすいやわらかさと香ばしい焼き加減。また、豆腐や野菜を混ぜたり、煮込みやチーズ入りなどのアレンジが効く点も魅力でした。

こうしてハンバーグは「お母さんの味」となり、家族の食卓に欠かせない料理へ。今では高齢者向けのやわらか食としても活用されており、年齢を問わず楽しめる一品になっています。

まとめ

ハンバーグは、ドイツで生まれ、アメリカで変化し、日本で独自に進化してきた“旅する料理”です。
今もなお、家庭やレストランで愛され続けるその味には、時代を超えて「安心」と「ごちそう」の記憶がつまっています。

今日のごはんに迷ったら、ハンバーグを。
それはきっと、世代を超えてうれしい味です。

ココちゃん

ハンバーグって、こんなに旅してきた料理だったんだね!
今度食べるときは、ちょっと誇らしい気持ちで味わってみよう♪