「保険証をお持ちですか?」——
病院の受付で一度は聞かれたことがあるこの言葉。
それが、私たちが加入している医療保険の入り口です。
高額になりがちな医療費を、公的な制度によって負担軽減できるこの仕組みは、私たちの健康と生活を守るために欠かせない存在です。
今回は、医療保険の基本や種類、自己負担、そして高齢者向けの制度までをやさしく解説します。
- 医療保険は、病気やけがの治療費を公的に支える制度
- 年齢や職業によって保険の種類が異なる
- 高額療養費制度で万が一の負担もカバー
- 保険証は毎月の提示と手続き更新を忘れずに
医療保険とは?

医療保険とは、病気やけがをしたときに、治療にかかる費用の一部を国の制度で支援してくれる仕組みです。
日本では「国民皆保険制度」が導入されており、すべての人が何らかの医療保険に加入しています。
これにより、誰もが平等に医療を受けることができ、経済的な理由で治療を諦めることがないよう配慮されています。
医療保険は、健康を守るための“暮らしの土台”といえる存在です。
保険の種類と加入のしくみ

医療保険には、働き方や年齢に応じていくつかの種類があります。
健康保険:会社員や公務員などが加入する保険
国民健康保険:自営業者、年金生活者などが加入
後期高齢者医療制度:75歳以上、または65歳以上で一定の障がいがある方が対象
高齢になると、75歳の誕生日の翌月から自動的に「後期高齢者医療制度」に切り替わります。
それぞれの制度には異なる特徴がありますが、どれも医療費の負担を軽くするという共通の目的を持っています。
自己負担と高額療養費制度

医療費の自己負担額は、年齢や所得によって異なります。
〜69歳:原則3割
70〜74歳:原則2割(所得により3割)
75歳以上:原則1割(所得により2〜3割)
さらに、高額療養費制度という仕組みにより、月ごとの自己負担額に上限が設けられており、それを超えた分は後から払い戻されます。
この制度は、長期入院や高額な治療が必要な場合でも、経済的な安心につながります。
まとめ
医療保険は、突然の病気やけがに備えるための大切な社会の仕組みです。
年齢や状況によって制度の内容が少しずつ変わるため、自分がどの制度に入っているかを確認し、いざというときに慌てないよう備えておきましょう。
とくに高齢者にとっては、医療との関わりが深くなる時期だからこそ、知っておくことが安心につながります。
「保険証を持っているだけで安心」ではなく、「制度を知って活かす」ことが、これからの暮らしを支える力になるのです。

保険証の仕組みって、知ってみるとすごく頼もしいね♪
万が一にそなえるって、大事なことだよね!