わたしの美容法とは

「わたしの美容法」は、年齢を重ねても自分らしい美しさを大切にしている人たちの、日々の美容習慣を綴る手紙です。
化粧品、食事、香り、手の動き——すべてが、その人の人生を映す“美容の記録”です。

村上 由紀子さん(68歳)
孫が3人いるおばあちゃん。
若い頃は事務職で働きながら、いつも身だしなみには気を使ってきた。
最近は「年齢を重ねた手を、もっと好きになりたい」と思うようになり、ネイルケアが新しい趣味になった。
きっかけは、孫のひとことから
小学生の孫がある日、「おばあちゃんの手、かわいくしたい」と言ってくれた。
最初は照れくさかったが、一緒にドラッグストアへ行き、ほんのりピンクのマニキュアを選んだ。
塗ってもらった自分の指先を見たとき、不思議と気持ちが明るくなった。
「こんな小さな色で、こんなに心が変わるなんてね」と笑う。
指先を整える時間は、心を整える時間
朝食のあと、手を洗ってハンドクリームを塗る。
そのあと、甘皮をやさしく押し上げてネイルオイルをなじませる。
乾燥しやすい季節は、夜にもオイルを重ねて保湿。
「昔は家事の邪魔になると思ってたけど、今はこの5分がリセット時間」
鏡に映る自分の手を見ながら、「今日も元気だな」と思えるという。
孫との“おそろいネイル”
休日に遊びに来た孫とは、いまでも一緒にネイルを楽しむ。
「今日はおそろいの色にしようね」と言われるのがうれしい。
塗りながら笑い、乾くまでの時間におしゃべりをする。
「ネイルをしてる時間より、その会話が美容だと思う」と由紀子さん。
世代を超えて共有する“きれいの時間”が、日々の活力になっている。
小さなこだわり、美容法いろいろ
- ネイルカラーは淡いピンクとベージュが定番。服にもなじみやすい。
- ハンドクリームは無香料タイプ。食事の支度にも安心。
- 夜は綿の手袋をつけて寝る。翌朝のしっとり感が違う。
- 爪切りは週1回、やすりで整えるだけ。形がきれいに保てる。
- ネイルを塗らない日も、透明のコートだけは忘れない。
指先は、年齢がいちばん表れる場所。
だからこそ、やさしく整える時間が“生き方の美しさ”を映します。
孫と笑いながら塗るネイルには、色よりも深いぬくもりが宿っています。
※本記事はプライバシー保護の観点から、登場する名前や人物設定はすべて架空のものです。ただし、綴られた生活の核心は実際の体験や声に基づいています。
