カリッと、ホクホク。世界をとりこにしたフライドポテトの歴史

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ハンバーガーのお供に、ビールのおつまみに、あるいは主役の一品としても人気の「フライドポテト」。誰もが一度は口にしたことのあるこの料理には、実は国境を越えた歴史と文化の物語があります。この記事では、フライドポテトの誕生から世界への広がり、日本での定着までをわかりやすくご紹介します。

  • フライドポテトの起源はベルギーまたはフランスにあり
  • アメリカのファストフード文化で世界的に広がった
  • 日本では1970年代以降、日常食として定着
目次

発祥の地はどこ?フライドポテトのルーツ

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フライドポテトの起源については、ベルギーとフランスの2つの説が有力です。
もっとも有名なのはベルギー説。17世紀末、ナミュール地方の人々が、冬に川が凍って小魚が獲れない代わりに、ジャガイモを細く切って揚げて食べたのが始まりだといわれています。
一方のフランス説では、18世紀ごろパリのセーヌ川沿いで「揚げ芋(pommes frites)」が販売されていたという記録があり、フランス革命時代には庶民の味として定着したとも。
ちなみに「フレンチフライ」という呼び名が普及したことから、アメリカでは“フランス生まれ”と思われることが多いのです。

アメリカで花開いた“世界食”としての進化


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19世紀末、ヨーロッパからの移民とともにフライドポテトはアメリカに伝わります。
そして20世紀、ファストフードチェーンが登場したことで、一気に国民食として広まりました。冷凍保存や大量生産の技術革新も加わり、学校給食や家庭でも手軽に楽しめる存在に。
現在では、アメリカ人が年間に食べるフライドポテトの量は一人あたり約14kgともいわれるほど。ホクホク食感と塩味のバランスが、老若男女に愛される理由のひとつです。

日本でも“おやつ”から“定番”へ


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日本にフライドポテトが広まったのは昭和30年代以降。アメリカ文化の影響を受け、喫茶店や洋食店で提供されるようになりました。
1971年には東京へ大手ファストフードチェーンが開店し、「ハンバーガー+ポテト+コーラ」というセットが大流行。
このときから、フライドポテトは“外食の定番”から“コンビニでも買える日常食”へと定着していきます。日本独自のスタイルとして「お箸でポテトを食べる」文化も誕生し、今や多くの世代に親しまれています。

まとめ

フライドポテトは、一見シンプルな料理ですが、その背景には長い歴史と多様な文化が存在します。国や地域によって形や味付けが異なり、それぞれの工夫が詰まった一皿でもあります。
カリッと揚げたてを頬ばれば、ほっと心がゆるむ――そんな魅力が、フライドポテトを世界中で愛される存在にしているのでしょう。

ココちゃん

ポテトの歴史って、意外と深いんだね!今度食べるときは、ちょっとベルギーやフランスのことを思い出してみようっと♪