千年の旅を経て、食卓の定番に。パスタの歴史をたどる

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「今日はスパゲッティにしようかな」
そんな一言が自然に出るほど、私たちの暮らしに根づいたパスタ。
けれどその歴史をたどると、古代から続く長い旅路と、工夫の積み重ねが見えてきます。
今回は、パスタがどこから来て、どうやって世界中で愛されるようになったのかをやさしくご紹介します。

  • 古代ローマ時代から存在した“粉もの”文化
  • 中国起源説をめぐる誤解と真実
  • トマトとの出会いで進化した“今のパスタ”
  • 日本での普及とナポリタン文化
目次

古代から始まった“粉もの”の文化


pasta

パスタのルーツは古代ローマにまでさかのぼります。小麦粉を水でこねて、薄くのばしたり、紐状にして食べるスタイルは、当時から存在していたといわれています。

ただし、当時主流だったのは“焼く”または“蒸す”スタイルで、ゆでる調理法はまだ一般的ではありませんでした。乾燥パスタの原型とされるものが登場したのは、イタリア南部・シチリア島と考えられています。

🍞地中海地域は小麦文化が盛んで、粉もの料理が日常の中心にありました。

中国起源説の誤解とイタリア独自の発展


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「マルコ・ポーロが中国から麺を持ち帰ったことでパスタが生まれた」
——そんな説を耳にしたことがある人もいるかもしれません。

けれど、実際にはそれ以前からイタリアにはパスタに似た料理が存在していた記録があります。13世紀にはすでにパスタを干して保存する技術があったとされ、
パスタはイタリア独自の食文化として発展してきたと考えられるのが現在の主流です。

📜長期保存できる乾燥パスタの登場が、庶民の食卓への普及を後押ししました。

トマトとの出会いが“現代パスタ”をつくった


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16世紀、南米から伝来したトマトは、最初は毒と誤解され観賞用とされていました。

しかし18世紀、ナポリ地方でトマトとパスタを合わせた料理が登場。
これがスパゲッティ・ナポリタン風の原型となり、今の「トマトソース×パスタ」という定番スタイルの始まりとなります。

🍅この出会いが、イタリア料理に革命をもたらしたのです。

まとめ

パスタは、古代から現代までの長い歴史を経て、私たちの食卓にしっかりと根づいた料理。
素材も調理法もシンプルながら、文化や土地の違いによって多彩に変化し続けています。

🍝 一皿のパスタには、歴史と工夫、そして家庭の温かさがつまっているのです。

ココちゃん

パスタって、こんなに長い旅をしてきたんだね!
今夜はトマトたっぷりのスパゲッティに決まりっ♪