海を越えて、おふくろの味に。肉じゃがのやさしい歴史

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じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、そして甘辛い煮汁がしみたお肉。
ほっと心が落ち着く「肉じゃが」は、日本の家庭で長く愛されてきた料理です。
実はこの一皿、“外国の味を再現しようとした”ことがきっかけで誕生したという意外な歴史があるのです。

  • 肉じゃがの起源は明治時代の西洋料理への憧れ
  • 京都と呉、2つの発祥地説が存在
  • なぜ「おふくろの味」として定着したのか
  • 地域や家庭ごとの個性がある
目次

肉じゃがは西洋料理の“代用”として生まれた?

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肉じゃがのルーツには、日本海軍とビーフシチューが関係しています。
明治時代、若き東郷平八郎(とうごう へいはちろう)提督が、イギリス留学時に食べた「ビーフシチュー」を日本の艦内でも再現したいと希望したそうです。

ところが、当時の日本にはバターやワイン、デミグラスソースがなく、代わりにしょうゆ・砂糖・みりん・酒で煮込んだ料理が生まれました。
それが、肉じゃがのはじまりだといわれています。

🚢 洋食を和の調味料で再現した結果、肉じゃがという和食が生まれたのです。

京都 or 呉? 発祥地は2つある説

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肉じゃが誕生には2つの有力説があります:

・京都府・舞鶴(まいづる)説
舞鶴海軍工廠(こうしょう)で東郷平八郎の命令により生まれたとする説。

・広島県・呉(くれ)説
呉の海軍でも同様に開発されたとする説。

現在でも、どちらの町も「肉じゃがの発祥地」としてPRを続けています。
🍲 どちらの町でも、地域の家庭の味として親しまれています。

肉じゃがが“おふくろの味”になった理由

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・材料が身近で、手に入りやすい(じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、肉)
・甘辛い味付けがごはんによく合う
・作りやすく、失敗しにくい
・冷めてもおいしく、お弁当にもぴったり
・家族が集う食卓にぴったりな「やさしい煮物」

👵 やがて「おふくろの味」として定着し、今でも“和食の原点”として親しまれています。

まとめ

肉じゃがは、西洋の料理に憧れた時代から生まれた、日本ならではの創意工夫の料理です。
そして今では、家族の団らんを思い出させてくれる、やさしい家庭の味として多くの人に愛されています。

🥢 一皿に込められた、歴史とぬくもり。
今日の食卓にも、あたたかい“肉じゃが”はいかがですか?

ココちゃん

お肉とじゃがいもがホロホロで、食べるたびにホッとする味だね!
こんな歴史があるなんてびっくり。うちの味と比べてみたくなっちゃった♪