「退院したけれど、すぐに家で暮らすのはまだ不安…」
そんなときに頼りになるのが、介護老人保健施設(老健)です。
病院と自宅のあいだにある“回復の場”として、介護とリハビリをサポートしてくれる場所。
この記事では、老健の目的や特養との違い、利用できる人や暮らしの様子をやさしくご紹介します。
- 老健は「自宅に帰る」ための一時的な施設
- 医師やリハビリスタッフが連携して支援
- 特養とのちがいは“暮らしのゴール”にあり
老健ってどんな施設?

介護老人保健施設、通称「老健」は、退院後にすぐ家に戻るのが難しい方のための施設です。
医師・看護師・理学療法士・介護士などがチームで関わり、リハビリを通じて自宅での生活への復帰を目指す場所です。
入所は原則として短期間(3〜6か月ほど)で、在宅復帰を前提に支援されます。
まさに「病院」と「自宅」のあいだをつなぐ、“安心の中間地点”です。
誰が入れるの?どんなことをするの?

老健に入所できるのは、要介護1〜5の認定を受けた方で、病状が安定していることが条件です。
自宅に戻る前にもう少し体力や生活力を取り戻したい、そんな方が利用します。
提供されるサービスは次のようなものです:
医療的ケア:医師や看護師による健康管理や服薬の管理
リハビリテーション:理学療法士や作業療法士が個別に支援
介護サービス:食事や入浴など、日常生活の介助
退所支援:家への帰り方や住まいの整備についてもサポート
一人では難しいことも、チームで「生活を取り戻す」お手伝いをしてくれます。
費用・特養との違い・暮らしのようす

老健の費用は、介護保険の1~3割負担に加えて、食費や日用品費などを合わせて月額8〜14万円程度が目安です。
入所中に、次に暮らす場所(自宅や別の施設)についても検討が進められます。
また、よく比較されるのが特別養護老人ホーム(特養)ですが、大きな違いは「目的」。
特養は“長く暮らす場所”、老健は“家に帰るための準備をする場所”です。
施設内では毎日のリハビリに加えて、体操やレクリエーション、季節行事なども実施されています。
定期的に家族との面談も行われ、その後の生活を一緒に考えていくことが大切にされています。
まとめ
介護老人保健施設(老健)は、医療と介護のあいだを支える大切な場所です。
退院後の不安を抱える方にとって、「ここで少し整えてから家に帰る」という選択肢はとても心強いもの。
老健は、暮らしを立て直すための“再スタートの場”です。
誰もが安心して帰る日を迎えられるよう、その一歩をやさしく支えてくれる存在です。

“帰るための場所”ってすてきだね。
無理せず少しずつ、自分らしい暮らしに戻れるって、すごく安心だな〜♪