「家が診察室」になる時代へ――訪問診療という医療のかたち

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house call medical services

「通院がつらくなってきた…」「病院に連れて行くのも一苦労…」
年齢や病気によって、こうした声を耳にすることが増えています。そんなときに選べるのが訪問診療という方法です。
医師が定期的に自宅を訪れ、診療やケアを行ってくれるこの制度は、通院が難しい人にとって大きな安心となる存在。
今回は、訪問診療の仕組みや対象者、費用や利用の流れについて、わかりやすくご紹介します。

  • 訪問診療は「定期的に医師が家に来てくれる医療」
  • 寝たきりや外出困難な方が対象
  • 医療保険適用で自己負担も比較的少なめ
目次

訪問診療ってどんな医療?

house call medical services

訪問診療とは、医師があらかじめスケジュールを決めて患者の自宅に定期的に訪れる医療サービスです。
月に1〜2回を目安に診察や処方、必要な検査などを行い、医師だけでなく看護師や薬剤師と連携するケースもあります。
「具合が悪くなったら呼ぶ」往診とは異なり、予防的・継続的なケアを前提としているのが特徴です。
体調の維持から終末期のケアまで、幅広く支える仕組みとして注目されています。

誰が利用できて、何ができるの?

介護保険

訪問診療の対象者は、通院が難しい高齢者、寝たきりの方、がんや難病で療養が必要な方など。
施設にお住まいの方や、ご家族による通院介助が難しいケースでも利用可能です。
診療内容は、血圧・体温のチェックから処方・投薬管理、簡易検査(血液・尿・心電図)まで対応。
酸素療法やカテーテル管理、胃ろうなどの医療機器のフォローも行われ、ご家族への説明や看取り相談も含まれます。

費用と利用の流れ

home care

訪問診療は健康保険の対象で、自己負担は1〜3割。1回あたりの費用はおよそ500円〜2,000円程度です。
高額療養費制度も利用できるため、月に複数回の訪問でも費用負担を抑えることができます。
利用の流れは、まずかかりつけ医や地域包括支援センターに相談し、訪問診療を行っているクリニックを紹介してもらいます。
初回訪問後に診療計画を立て、定期的な訪問がスタート。夜間や急変時には往診対応も可能です。

まとめ

訪問診療は、「通えないから医療を諦める」のではなく、「通えなくても医療を受けられる」安心の選択肢です。
家で診てもらえることで、患者本人だけでなく、ご家族の負担も軽減されます。
今後ますます必要とされるこの制度を、元気なうちから知っておくことで、いざというときの備えにもなります。
病院に行けなくても、医療はあなたのもとへ届きます。

ココちゃん

おうちでお医者さんに診てもらえるって、すごく心強いね!
もっと早く知っておきたかったかも〜♪