「ゲートボール」と聞いて思い浮かべるのは、高齢者がゆったり楽しむ姿かもしれません。
しかしこのスポーツ、実は日本で誕生し、世界に広がったユニークな歴史を持っています。
今回は、ゲートボールのルーツと発展の道のりをやさしくひもときながら、その魅力に迫ります。
- ゲートボールは戦後の北海道で子どもたちの遊びとして誕生
- 高齢者の健康づくりと交流に最適な競技として全国へ普及
- 1980年代以降は世界各国にも広がり、国際スポーツに
- 地域イベントや介護予防でも注目される“つながる競技”
戦後の北海道で生まれたゲートボール

1947年、北海道十勝の芽室町で、元体育教師の方が考案。
戦後の混乱期、遊び道具も少なかった時代に、子どもたちのために作られた“木の棒とボールの遊び”がゲートボールのはじまりです。
その後、手作りのゲートとルールが整備され、地域に根づきました。
物がなくてもできる、皆で楽しめる、そんな思いが形になったスポーツだったのです。
高齢者の健康と交流の場として普及

1960〜70年代、高齢者向けのレクリエーションとして全国に広がりました。
歩いてプレーできる、体力差が出にくい、道具もシンプル――だからこそ多くの高齢者に支持されたのです。
また、5人1組のチーム戦という特性から、作戦を立てたり声をかけ合ったりといった“コミュニケーションの機会”も自然と増加。
体だけでなく、頭と心も動かす健康スポーツとして定着していきました。
世界へ羽ばたいた“日本発のスポーツ”

1980年代には、国内大会の活性化とともに海外にも広まり、1985年には「世界ゲートボール連合」が設立。
国際大会も開催されるようになり、現在では40以上の国や地域で楽しまれています。
とくにアジアや南米での人気が高く、「世代を超えて楽しめる日本発の競技」として認知されつつあります。
ルールがシンプルで、年齢や言葉の壁を超えてつながれる点が、国際的な広がりを後押ししました。
まとめ
ゲートボールの歴史は、戦後の希望、健康づくり、地域交流、そして国際交流へと続く“つながりの歴史”です。
今では若い世代との世代間交流や、介護予防の一環としても再注目されています。
「誰とでも、いつからでも始められる」――そんな懐の深さが、ゲートボール最大の魅力です。
これからも、思いやりと楽しさを運ぶスポーツとして、多くの人の人生に寄り添っていくでしょう。

ゲートボールって、昔からずっと人と人をつなげてきたんだね!
ココもみんなと一緒にやってみたくなっちゃった♪