世界が出会い、未来が動く — 万博の歴史をたどる旅

「万博って何のためにやるの？」「昔の大阪万博、覚えてるよ」
そんな声も多いはずです。
万博（万国博覧会）は、世界各国が集まり、人類の未来と技術、文化を紹介し合う“お祭り”。
最新の発明品や、未来の暮らし、そして国と国との出会いが、ひとつの場所に集まります。
この記事では、万博のはじまりから、日本での開催、そして2025年の大阪・関西万博へと続く歴史をやさしくたどります。

【万博のはじまりはロンドンから】

最初の万博が開かれたのは1851年、イギリス・ロンドン。
会場は当時の最先端建築「水晶宮（クリスタル・パレス）」で、イベントの正式名称は「万国産業博覧会」でした。

この博覧会では、蒸気機関や織機といった当時の先端技術が展示され、来場者は約500万人。
驚きと興奮に包まれた展示会は、人類が“国境を越えて技術と文化を共有する場”として、新たな歴史を刻みました。

「展示で世界をつなぐ」という概念は、ここから始まりました。

【時代ごとに進化する“テーマ”】

万博の魅力は、ただの見世物ではなく、毎回「未来への提案」が込められていることです。
1889年のパリ万博では、今やフランスの象徴であるエッフェル塔が建設され、当時の技術力の高さを世界に示しました。
1939年のニューヨーク万博では、「明日の世界」というテーマで、近未来の都市生活が紹介されました。自動運転や高速道路の概念も、ここで多くの人に知られるようになったのです。

また、1967年モントリオール万博では、「人類と自然の調和」がテーマに。宇宙、環境問題、テクノロジーと人の関わりに目が向けられ始めた時代でした。

万博は、時代の価値観と技術が結びつく「未来のカタログ」のような存在とも言えます。

万博は「その時代の未来像」を映し出す鏡のような存在です。
今を知り、未来を想像する力を育ててくれる場所です。

【日本と万博 〜昭和・平成・令和へ〜】

日本で初めて万博が開催されたのは1970年、大阪でのこと。
テーマは「人類の進歩と調和」。太陽の塔やアメリカ館の月の石、動く歩道、アポロ宇宙船の展示などが話題となり、6400万人以上が来場しました。

2005年には、愛知で「愛・地球博」が開催され、テーマは「自然の叡智」。ロボット案内人や燃料電池バスなど、地球環境や持続可能性に配慮した未来技術が数多く展示されました。

そして次は、2025年の大阪・関西万博。
テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。
医療、福祉、環境、デジタルなどの分野で、より人間に寄り添った未来社会が提案される予定です。
開催地の夢洲（ゆめしま）には、150カ国以上が参加する国際的な展示場が準備中です。

年代	万博名	テーマ	概要
1970年	大阪万博（日本初）	「人類の進歩と調和」	太陽の塔、動く歩道、月の石、アポロ宇宙船などが話題に
2005年	愛知万博（愛・地球博）	「自然の叡智」	環境保護や持続可能な社会を提案
2025年	大阪・関西万博	「いのち輝く未来社会のデザイン」	医療・福祉・環境・デジタル技術が主軸に

🌱 大阪・関西万博は、最新技術と人間の共生を体験できる“未来の社会見本市”になる見込みです。

【万博がもたらすもの】

万博は、未来の社会を「体験」というかたちで先取りできる場。
技術だけでなく、文化や人との出会いがあり、世代を超えて楽しめる学びの場所でもあります。

「昔の万博ではこんな発明があった」「今度の万博では何が見られるのかな？」
そうやって親子や孫との会話のきっかけになるのも、万博の魅力のひとつです。

次の大阪・関西万博も、“未来を自分ごととして考える場”として、多くの人に希望と発見を与えてくれるでしょう。

👥「万博で初めて外国人と話した」という思い出を持つ人も多く、人生の中で強く記憶に残る体験になることもしばしばです。

まとめ

万博は、世界が一堂に会して、未来を語り合う“希望の祭典”です。
懐かしい思い出がある人も、これから初めて参加する人も、
“次の万博では、どんな世界を感じたい？”という問いかけを、家族で話してみるのも素敵です。

🔮 未来は遠くにあるのではなく、「今、考えること」から始まります。
2025年の大阪・関西万博、あなたの心にも小さな旅のきっかけをくれるかもしれません。